水道山ロマンスリストとは
水道山ロマンスリフトは、岐阜県岐阜市の瑞龍寺山(通称:水道山)にあったリフト路線の廃線です。1959年(昭和34年)に開設されました。二人乗りのリフトで山麓と山頂の間でお客さんを運んでいました。
廃止時期については不明ですが後述するプラネタリウム遊園地が閉館した1984年(昭和59年)と同時期ごろに廃止されたとの情報があります。
水道山の山頂には前述で触れた「プラネタリウム遊園地」が設置されていました。そのほかに遊園地には観覧車や飛行塔などの設備も備えられていたようです。これらの施設は現在整地され展望台となっています。
なお、当時プラネタリウムで使用されていたカールツァイス製の投影機については岐阜市科学館に保存・展示されています。
今回は、山麓とプラネタリウム遊園地を結んでいたロマンスリフトの廃線を見ていきます。
訪問経路
今回は以下のような経路で訪問しました。徒歩道以外を歩きますので安全に留意してください。途中で片側が急坂な個所もあります。
廃線歩き
山麓の粕森公園より遊歩道を歩いていきます。途中にある水道施設跡の石垣の右側に隠れている道に入ってきます。何度か来ていましたがこんなところに道があったのかと驚きました。
この道をしばらく進むと支柱が右側に現れます。
斜面には錆びているが朽ちることなく立ち尽くす雄姿が現れます。廃線になってから40年近くたっていると思いますが結構きれいな状態で残っています。
ここからは、徒歩道を離れてリフトの路線上を歩いてきます。この後も支柱を5~6本見ることができます。どれも基本的に倒れたりすることなく残っております。
残念ながら、リフトを運ぶためのワイヤは残っていませんが、滑車や場所によっては機器ボックスなどが残っています。そのほか、電力を配電するための支柱と電線なども現存しています。
リフトの終点となっていた水道山山頂付近には三連支柱が残されています。ここより下車してプラネタリウムや遊園地へ人々が足を運んでいたと思うと感慨深いです。
ロマンスリフトについて
ロマンスリフトは、山麓から山頂まで約400メートル、所要時間約4分でお客さんを運んでいたと記録に残っています。また、昭和51年の年間利用者数は9万8千人あったようです。
ロマンスリフトやプラネタリウムを含む開発については、岐阜市の「金華山の総合開発計画」に含まれていましたが、金華山ドライブウェイを建設を先行していた岐阜市の財政では困難でした。
そこで、岐阜市、岐阜観光索道(株)(金華山ロープウェイを運営する会社)および岐阜市財界有志によって「南金華山々岳公園観光台開発計画」が樹立され建設が進められたそうです。
ロマンスリフト自体は、1959年2月24日に創業されています。
現在ではロープウェイの支柱のみがその姿を残すのみとなりました。しかしながら、現在でも水道山は登山やドライブで訪れる方々の憩いの場所として活躍しています。
今も昔も人々の集う場所となっているこの場所にぜひ足を運んでみてください。
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